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英文履歴書の書き方・見方


 今回のテーマは、英文の履歴書です。
英文の履歴書と聞くと外資系企業を思い浮かべるかもしれませんが、昨今、人手不足を解消するため、出入国管理法が改正され、今後、外国人労働者が増えていくことが想定されます。皆さんの会社でも外国人労働者の採用をされているかもしれませんね。また、新卒採用においても、日系企業が一部の項目を英語で書くよう、学生に指示しているところもあります。このような流れの中、英語の履歴書を目にする機会も増えるかもしれません。

 まず、履歴書の基本的な形と使われる英語を中心にお伝えします。もし、皆さんが英語で履歴書を書くのであれば、どのように書くか、自分に置き換えて考えると分かりやすいと思います。

 英文の履歴書のボリュームですが、A4サイズ(又はレターサイズ)1枚~2枚程度におさめるのが一般的です。また、応募する職種に合うようにアピールしたい功績や経験を簡潔に書いていくことがポイントです。次に、英文履歴書に入れる基本項目についてですが、英文履歴書は和文履歴書と違って書き方が決まっていません。
今回は、サンプルをベースに解説していきますので、サンプル画像を参照ください。

 
Sample(Page1) 
Sample(Page1)
Sample(Page2)
Sample(Page2)

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1:個人情報
 名前、住所、電話番号、Emailアドレスを記載します。日本の履歴書のような写真の添付は不要です。また、男女別、国籍、生年月日、家族構成、健康状態などは書きません。この部分は、センター揃えで書くのが普通です。
 名前:ご自身の本名を記載します。
 住所:住所表記は、日本語と逆に書いていきます。番地→町→市・区→都道府県→郵便番号の順。
 電話番号:日中連絡が取れる番号を記載します。
      海外の会社に直接応募する場合は、日本の国番号(81)を記載し、
      電話番号の一番前の(0/ゼロ)を省きましょう。
 メール:出来る限りニックネームなどを使用しているメールアドレスを避けましょう。
 その他:就職活動用に作成しているFacebook PageやLinkedInのアドレスがあれば記載します。

2:OBJECTIVE/希望職種
 Openな職種が多数ある場合は、どの職種に応募するのかを書きます。その場合、その職種に自分のどのような経験が活かせるのかも簡潔に書きましょう。応募する職種が一つしかない場合などは、記載しなくても問題ありません。

3:QUALIFICATIONS/能力
 SKILLSやSELECTED SKILLSと項目立てることも可能です。ここでは、仕事を通じて得た技能や能力を書きます。応募する職種に合ったものを書き、アピールしましょう。書き方は、箇条書きで書きます。また、"I"は不要です。
 人事担当者は求めている能力が書かれているか、ここで確認することができます。
参考に、能力を効果的にアピールする形容詞や名詞をご紹介します(サンプルにも使用しています)。
 Expertise in/専門性がある  Excellent/素晴らしい
 Proficient in/ 熟練した  Capable of/可能である
この他にも自分の能力をアピールできる形容詞、名詞がありますので、効果的に使いましょう。

4:PROFESSIONAL EXPERIENCE/職歴・功績
 WORK EXPERIENCEと項目立てることも可能です。ここには職歴を書きます。和文の履歴書では年代の古いものから記入しますが、英文履歴書では、年代の新しいものから記入します。また、どのような功績を上げたのかも箇条書きで書きます。過去の功績は過去形で書き、現在も取り組んでいることは、現在形もしくは現在進行形で書きます。
 功績を書く際、Action Verb(アクション動詞)を使うと、自分をアピールするのに効果的です。逆に人事担当者は、応募者がどのような功績を上げてきたのか、この部分で確認し、面接で細かく質問すると良いですね。
サンプルに使われているAction Verbを下記に紹介します。
 Analyze/分析する  Develop/開発する、作成する  Direct/管理する
 Prepare/準備する、作成する  Formulate/策定する  Build/築く
 Achieve/達成する  Manage/管理する  Launch/発売する
 Conduct/実施する  Support/支援する
QUALIFICATIONSで紹介した形容詞や名詞と同様に、たくさんのアクション動詞がありますので、効果的に使いましょう。

5:EDUCATION/学歴
 ここには学歴を書きます。PROFESSIONAL EXPERIENCE同様、年代の新しいものから記入します。取得学位を先に記入し、その後に大学名を記載します。
取得学位の例を下記に記載します。
 *大学卒業
  文学士/Bachelor of Arts(B.A.) in 専攻  理学士/Bachelor of Science(B.S.) in
 *大学院(修士)卒業
  文学修士/Master of Arts(M.A.) in  理学修士/Master of Science(M.S.) in
  MBA:Master of Business Administration
 *大学院(博士)卒業
  博士/Doctor of Philosophy(PhD/Ph.D.) in
留学や学歴で功績のある場合もこの項目に記入します。
卒業見込みの場合は、「candidate」や「expected」を使います。
M. A. in Psychology Candidate 2019
もしくは B.S. in Psychology(Expected June 2019)××××University, Osaka

6:LANGUAGES/語学
 LANGUAGESと必ずしも項目立てることはありませんが、語学力をアピールしたい場合は項目立ててアピールすることができます。資格などをアピールしたい場合は、「CERTIFICATION」という項目でアピールすることも可能です。人事担当者は、応募者が語学力や資格が基準にあっているか確認することができます。

7:REFERENCES/照会先
 ここには推薦者の情報を書きます。記載するよう指示が無い場合は、サンプルのように「Available upon request」と書きます。

8:その他
 その他に何か表彰された事があれば、「Awards」という項目を立てることも可能です。どこかの協会や団体に所属していることをアピールする場合は、「Affiliations」という項目で記載するといいでしょう。応募者は、応募する企業・団体に合わせて項目立てることが可能です。


 いかがでしたでしょうか。書き方が決まっていないだけに、自分なりに工夫し、アピールすることができますね。人事担当者は、応募者が何をアピールしたいのか、理解しやすいかもしれません。次回は『面接時の英語』です。

参考文献:松永エリック監修・著、門田裕次著
     「外資系トップコンサルタントが教える 英文履歴書完全マニュアル」(2018年)株式会社ナツメ社

関西Actualizers(アクチュアライザーズ) プロフィール

2015年4月設立。経験を通じて、「海外留学や海外生活を考えている人たちの背中を押したい」と考える関西のグループです。 海外生活をする、外国人を迎え入れることにあたって知っておくと良い事や役立つ情報などを発信しています。
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