生産管理システム・クラウド型EDIサービス|Factory-ONE 電脳工場の「エクス」

DXへ加速! AIマッピング活用へ (EXtelligence EDIFAS)
― 株式会社エクス サービス事業本部 開発部 部長 坂本知彦



 デジタル時代の現在、『DX』という言葉をよく耳にするが、デジタル化するということの次に、そのデジタル化されたデータを「活用する」ということが大事になる。「活用する」とは、部門間や企業間においてデータを「つなぐ」ことが必須となる。

 弊社では、『EXtelligence EDIFAS』というEDIをメイン機能としたサービスを提供している。EDIは取引先からのデータと自社のデータを繋ぎ合わせるために、データの「マッピング」をすることが必要である。マッピングを簡単に説明すると、例えば、発注者から受注者へデータを送信する際に発注者の使うデータ項目が受注者側で同じ言い回しの項目でない場合、受注者は自社のどの項目に該当とするのか等を決め、設定することである。マッピングは利用開始時の初期設定作業であり、最初にしか行わないがとても大事な作業となり、通常は一つ一つの項目を見ながら自社の情報をCSVデータとして用意し、1項目ずつ合わせていく。この項目はどこに該当するのだろう?と悩むこともあり、とても面倒な作業である。

データマッピング概念図

 そこで弊社当開発部門においては現在、AIによる自動マッピングサービス提供に向けた取り組みを行っている。 人がデータをひと通り見渡す場合、例えば注文データであればこの項目は納期、これは品目コード、これは電子部品の型番と、業務に精通している人が見れば項目タイトルを見なくてもデータ自体で大体の内容が分かるのである。それであれば、学習モデルを使ってAIマッピングが出来るのではないかという発想をきっかけに始めた取り組みである。「同じ意味を持つ情報項目を取引先間で交換する」究極のセマンティックを追求することになる。

 この取り組みでは、部分的な項目をピックアップしてAIモデル開発を進め、ある程度の精度が出たところで徐々に項目数を増やし、試行錯誤を重ねながら総合的なマッピングが出来るように進めた。最終的には、アップロードするデータを読ませるだけでEDIFASのアップロードを行うマッピング画面にレコメンデーションデータがセットされるようになり、該当データ項目さえあれば簡単に繋ぐことが可能になる。究極は、レコメンデーションではなく完全自動マッピングを行い、自動で取引先にデータを送信してしまえるような無人化EDIが可能となる日も来るかもしれないと考えている。

 また、この取り組みは「中小企業共通EDI」の共通辞書などへ応用、発展させていきたいと考えている。中小企業共通EDIの注文情報の必須項目は20項目もないが、実際は約200項目程度で構成されている。一つの項目の意味がさらに階層構造的に成している。そのため、自社の保持しているデータをどこにマッピングすればよいかなど、マッピング作業はそれなりに時間がかかる。現状は、ベンダーがユーザーに代わりマッピングしている。時間も金も掛かっている。UN/CEFACTをベースとした中小企業共通EDIで、「取引先に渡したいデータさえ持っていれば、一瞬でマッピングを行い、即送受信できる」状況になれば経済的メリットは大いに期待できる。

 この取り組みによって、「つなぐ」ことへの障壁を出来るだけ下げ、『DX』の加速につなげていきたい。