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コロナ禍における採用活動
~今一度“採用”のあり方を振り返る

― 株式会社エクス 管理本部 採用担当M



 新型コロナウイルス感染拡大による経済への影響が続く中ではありますが、弊社は今年、9名の新卒社員を仲間に迎え入れます。コロナによりこれまでの当たり前が、当たり前でなくなった今、採用活動も改めて振り返る機会になりました。

 弊社の採用は、“日本のものづくりに共に貢献をしてくれる仲間探し”と位置付けて活動しております。代表の抱は、新卒採用サイトで、「社員を採用するのではない。仲間を増やしたい」と述べており、採用チームとしてもその考えを元に選考プロセスを組んでおります。

 コロナの禍での採用は様々な変化がありましたが、かつて2018年卒採用時にも選考プロセスを大きく変えたことがありました。“仲間を増やす”採用のため、「相互理解」を大きなテーマとして掲げ、考えの見直しを図りました。

 そもそもこのテーマを掲げたのは、果たして学生・企業双方が納得した採用になっているだろうかという疑問からでした。以前より、会社説明会や面接で学生の理解を図る機会を設けていましたが、巷で「入社3年以内の離職が約30%」と聞くようになったことも相まって、その在り方を問い直しました。入社後の“こんなはずじゃなかった退職”は、大切なファーストキャリアを選択した学生にとっても、大きな期待をかけ育成を行った企業にとっても、非常に残念な結果です。であれば、選考は一人ひとりと向き合い、理解を深めてもらえる時間を作ろう、学生・企業それぞれが知りたい情報を得られる場にしよう、そう考えるようになりました。

 募集方法をはじめとして、会社説明会や面接方法など選考プロセスの全ての見直しを図りました。変更前の募集はナビ媒体に掲載し、エントリー数は数百~千ほどありましたが、変更後はダイレクトリクルーティング・リファラル(社員紹介)といった接点の持ち方に切り替えました。学生と企業、互いに関心が高い状態で接触し、一人ひとりに時間をかけることができるよう、お会いする人数をかなり絞りました。形式的に情報伝達を行っていた集団の会社説明会や面接も、全て一対一の面談に切り替え、いわゆる面接から普段仕事をしている雰囲気でざっくばらんに社員と話をして頂くスタイルに変えました。

 そして、このような切り替えを続け、数年かけて新たなプロセスの確立しようとしていた最中、コロナが世界中を襲いました。昨年の緊急事態宣言中、それに伴う外出自粛により面談がオンライン化し、直接お会いしていた頃は何となく伝わっているように感じていた会社の雰囲気を伝えるのが非常に難しくなりました。

 そこで、失われた相互理解の機会を補填するために、また様々な工夫をしました。他社様や採用関連のセミナーでも聞く内容ですが、オンライン会議システムZoomを使用した選考時のバーチャル社内見学、内定後のZoom懇親会は弊社も実施いたしました。会社見学では、スマートフォンを利用してZoomに繋ぎ、オフィスビル前から案内を開始。周囲の景色を見てもらいながらリアルに会社訪問を演出し、会議室や部署ごとの社内案内を実施しました。

 Zoom懇親会で意識した1点目は「非言語的なコミュニケーション」、いわゆる雰囲気です。直接会っている状態に近い空気感やライブ感、盛り上がりを出したいと思い、事前に各内定者の自宅に以下のものを送付し、当日の懇親会を迎えました。
<1>大阪名物「箕面ビール」「冷やしあめ」等  <2>スケッチブック、マジック  <3>クイズ回答プレート
<1>は内定者に送付する事実を事前に伝えていませんでした。サプライズです。大阪本社での採用に加え、名古屋、東京も行っており、各地域に内定者がいましたが、コロナの影響で本社に来てもらうことができないまま内定に至っていました。そのため、少しでも大阪に来てもらったような感覚を生み出したいとの思いから、代表をはじめとして、採用チーム内もご当地グルメを選び抜きました。東京、名古屋の内定者からはもちろん、大阪の内定者からもサプライズへの喜びの声と普段見ないものが新鮮だったと感想をもらいました。
<2>スケッチブックは、お題に対する回答をその場で書いてもらうために用意しました。オンラインでは話をする側もされる側も静止している時間が多くなってしまうため、「動きを取り入れる=非言語的コミュニケーションを活発にしたい」と考えたからです。お題は「自分史」等を出題し、司会の合図で画面上に全員が回答を見せて、お互いに見合うことで笑いやお互いへの関心が生まれましたし、ライブ感が出たのではないかと思います。
<3>クイズ回答プレートは、「とても当てはまる」~「当てはまらない」の4段階を回答してもらうために、4本のプレートを用意しました。今度は参加者の動きを意識した上で、「(言語的)コミュニケーションの活性化」を一番の狙いとしました。いくら臨場感を出したとしても、やはりオンラインです。であればオンライン・オフライン問わず、しっかりと伝えられる言葉で相互理解を深めてもらおうと考えました。「思ったことをストレートに伝えられるタイプか?」等、20の質問に答えて頂きながら、自分の性格タイプを導き出すというワークをしました。「当てはまる」と答えた人になぜそう思ったのか、都度、理由を聞き、その理由を聞いた他のメンバーにも共感した部分や考え方の違いを話してもらい、参加者同士の相互理解を深め合いました。懇親会後には内定者同士のSNSのグループができ、その後も定期的に連絡を取り合って頂けるようになり、繋がりを築くことができました。

 今回、会社見学や懇親会のプロセスをご紹介しましたが、その他にも学生の疑問払拭として、聞きたい話や話したい社員のリクエスト募集等を行い、相互理解に向けた取り組みを重ねました。試行錯誤は続いていますが、採用活動を全て個別対応に切り替えていたことや数年前からWeb化の取り組みとしてZoomを活用していたことで、コロナの大きな影響を避けることができました。外部環境やツールが変わったとしても、「相互理解」というテーマは変わらない価値があるのだと改めて感じています。

 学生にとっては、会社訪問ができない、直接会って確かめることができない、という不安だらけの就職活動だったと思いますが、弊社を理解し、自分自身も表現し、十分納得した上で入社を決めて頂けたと思います。
無事、内定者全員、まもなく迎え入れることができそうです。

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