~coffee break~
カンボジア最新情報(2026.01)

 皆さん、こんにちは。相変わらず、カンボジア在住のEllyです。「まだ、いるの?」というツッコミを受けそうですが、過ぎてみれば、あっという間というのが正直なところです。今年こそは、本帰国ができるようにしたいです。


 さて、これを書いている現在(2025年12月)、カンボジアではこれまでの平和を大きく揺るがす出来事が起きています。日本でも多少は報道されていると思いますが、タイとの国境付近で両国が軍事衝突をしています。国境をめぐる紛争は以前からで、世界遺産であるプレアビヒア寺院の領有権争いが過去にもありました。完全なる和平を迎えることなく、2025年7月末、緊張感が一気に高まり、両軍の衝突へと繋がりました。10月下旬にはトランプ大統領の介入などもあって、停戦合意したかのように思われたのですが、小競り合いは続き、双方で停戦合意違反を主張するようになりました。そして、12月7日、タイ軍が空爆を開始。対立は激化し、カンボジアでも民間人や兵士が死傷、多くの人が心を痛めています。双方で言い分があり、どちらが正しいとは日本人としては言い難く、一日も早い収束を願うばかりです。

 7月以降、カンボジア国内ではタイ製品の不買運動が盛んになりました。今まで多くの日用品をタイからの輸入に依存してきたので、そんな急には無理だろうと思いましたが、あっという間にスーパーからはタイ製の乳製品や加工食品が消え、皆が大好きだったインスタントラーメンやケチャップ、チリソースなどの調味料さえも消えていきました。タイの企業が運営するガソリンスタンドやコーヒーチェーン店なども、人が寄り付かなくなりました。この徹底ぶりにとても驚きましたが、カンボジア人の気持ちの表れだなと思いました。現在はタイ製品の代わり、ベトナムや中国、さらにはオーストラリアやアメリカなど、これまで見ることのなかったブランドの商品が並んでいます。また、地方に行くと、どれがタイ製品なのかを知らせる看板などが出ていて、買わないように呼びかけを行っていました。

 カンボジア人の同僚の中には、親戚や知人が兵士で前線にいて、心配で夜も眠れないといいます。また、内戦時代を思い出し、死傷者のニュースに涙する様子を見ると、彼らにとってものすごく辛いことなのだということを改めて思い知らされました。そもそもタイとカンボジアでは武力のみならず、圧倒的な国力の差があります。カンボジア人もそこはよく理解していて、内戦で大変な思いをしたので争いは避けたいというのが、ほとんどの人の思いです。

 また、7月には国境周辺に住む30万人ほどが避難したといわれていましたが、その数は増え、現在では50万人近くの人が避難を余儀なくされています。私たちの団体でも、状況確認のため、10月末に避難所を訪問する機会がありましたが、避難生活3カ月ほど経った頃で人々の表情にも疲れが見えました。食料品はお寺に寄付されたものを分け合い、充分とはいえないものの、避難所内で助け合っているようでした。また、多くの子供(小学生くらいの年齢でした)が、学校に通えないということでした。避難所が学校から離れていることや学校に必要な文具がないこともあるようですが、生活への不安が大きく、それどころではないというのが本当のところではないでしょうか。話を聞くと、全員が「家に帰りたい」「畑や家畜が心配だ」と言い、一日も早い帰宅を望む声ばかりでした。私もスタッフも、何とも言えない気持ちになり、生活必要物資を一時的に届けることしかできない歯がゆさを味わいました。

 今、彼らの避難生活は半年以上にもなろうとしています。世界ではウクライナやガザ地区などでも紛争が続いているので、あまり注目されないかもしれませんが、自分が住む国でこのようなことが起こるのは本当に心苦しく、平和への切なる願いが強くなるばかりです。2026年もカンボジアの人たちと一緒に、平和な国際社会の実現に向けて活動していきたいと思います。

タイ製以外の商品が並ぶ店頭
左:タイ製以外の商品が並ぶ店頭(地方の商店にて)
中:国境付近から避難して寺で生活を送る人々
右:多数売られている、愛国心を示す絵柄の商品

関西Actualizers(アクチュアライザーズ) プロフィール

2015年4月設立。経験を通じて、「海外留学や海外生活を考えている人たちの背中を押したい」と考える関西のグループです。 海外生活をする、外国人を迎え入れることにあたって知っておくと良い事や役立つ情報などを発信しています。

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