生産管理システム・クラウド型EDIサービス|Factory-ONE 電脳工場の「エクス」

住鉱潤滑剤株式会社様 化学工業MRP版

タブレット端末とQRコードを活用し、在庫精度が飛躍的に向上!


グループ会社の住友金属鉱山株式会社が岐阜県平瀬鉱山から産出する高純度の二硫化モリブデンを潤滑剤として有効活用する目的で1957年、二硫化モリブデン系潤滑剤専業メーカーとしてスタート。その後、海外技術の導入による技術力強化や営業拠点の拡充、工場の増強を進め、潤滑剤の総合メーカーとして多様なニーズに応える新製品の開発に取り組まれています。自社開発された販売管理システムから新基幹システムへの移行についてお聞きしました。


新システム導入の経緯

1998年に販売管理システムを自社開発しましたが、稼働からすでに10年以上が経過しており、
 (1)取り扱い製品種の増加により管理レベルの高度化の必要に迫られ、生産管理システムが必要になった。出荷作業も煩雑化していた。
 (2)ハードウェア及びソフトウェアが経年劣化により陳腐化した。
 (3)旧システムは稼働後も追加カスタマイズによるアドオン開発を行ってきたため、統合システムとしての整合性を保つ限界点に達した。
などの課題が発生し、販売・出荷・生産を統合一元管理できる新システム構築の検討を2010年から開始しました。

システム選定のポイント

530種類に及ぶ製品を取り扱う必要があり、出荷システムが企業の生命線となります。そのため、生産・販売管理システムはもちろんのこと、出荷系システムのノウハウにも長けることを選定条件に、システムベンダー6社を候補として選出し、コンペを行って最終的に『Factory-ONE 電脳工場MF』を選定しました。

選定した決め手は、プレゼンテーションにおいて数多い導入実績によるノウハウの蓄積を感じた点と、何よりプログラムソースを公開していた点です。

システム導入において苦労した点

当社のシステムは販売・出荷・生産管理という3つの重要なシステムで構成されています。まず販売管理ですが、システムが新しくなったことで運用ルールが従来のシステムと変わった点を、現場オペレーターに理解させることに苦労しました。やはり稼働当初は混乱が生じましたが、4度に渡る現場オペレーターの集合研修でシステムに対する意思統一が図れたことにより難局を乗り切ることができました。

次に生産管理ですが、当社では以前は生産計画に基づき、各現場がExcel等を駆使して管理をおこなっていたため、統合型の生産管理システムの導入は今回が初めてでゼロからのスタートでした。そのため、システム用語が現場オペレーターに上手く伝わらなかったという点が一番苦労しました。そこでまず現場オペレーターに対し標準的なシステムの流れを徹底的に理解してもらうことに重点を置き、オペレーションの指導にあたりました。

しかし、現場業務は想像以上に標準仕様以外の処理が多くあり、その1件1件の処理方法を確立していかなければならなかったところはかなり苦労しました。また、販売管理と同じですが、運用ルールを理解してもらうことにも大変苦労し、多くの時間を要しました。

導入効果

以前のシステムでは在庫確認を人手に頼っていました。そのためデータを一元管理しておらず、在庫の確認は各部署へ問い合わせる必要があり、大変な時間を要していました。しかし、導入後は在庫の一元管理ができ、在庫情報が正確に把握できるようになったことで在庫問い合わせについても簡単に対応できるようになったため、大幅な時間短縮を図ることができました。

また、在庫の引き当てについても、ロット単位での完全先出し制(入力した順に在庫を確保)が出来るようになったことは、当社にとってかなりメリットがありました。というのも、潤滑剤そのものの機能劣化はないのですが、長期在庫により成分の分離などが生じるため、目安としての消費期限を設定しているからです。そのため、出荷においてはピッキングの段階で先入れ先出しでの出荷が100%できるようになったことで、長期滞留による損失を防止できるようになりました。

在庫管理でこのような特筆すべき効果が得られたのは、タブレット端末とハンディスキャナ、携帯プリンタを利用し、資材から中間品、製品に至るモノの動きをすべてQRコードで管理するようにしたことにあります。

出荷管理においては、旧システムでは帳票と荷札によるマッチング作業を目視で行っていたため、作業が煩雑化していました。しかし、現在ではQRコードを読ませることで、簡単に、しかも素早く出荷前検品ができるようになり、煩雑な作業が飛躍的に改善されました。

製造現場においても、従来は生産計画に基づいて各製造現場が各々に製造していたため、どの資材をいくら使ったか、また、共通資材がどれくらいあるのか、などといった情報の共有化ができていなかったので、資材によっては過剰在庫が出ていました。しかし、現在では現場でタブレット端末から資材の投入量等もきっちり入力し、情報共有ができたことで過剰在庫をコントロールできるまでになりました。

ただ、そういった管理精度が上がれば、現場の入力等に伴う作業時間が増えるのも事実です。そういった現場の入力に伴う作業時間をもっと短縮していくことが今後の課題と考えております。

主要製品のご紹介


製品画像


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※記載の肩書きや数値、固有名詞はインタビュー時のものであり、変更されている可能性があることをご了承ください。


企業プロフィール


本社所在地 東京都港区新橋5-11-3
設立 1957年3月
資本金(万円) 7,200
年商(百万円)
従業員数 124名
事業内容 二硫化モリブデンなどの固体潤滑剤を主剤とする工業用、車輌用、船舶用の各種潤滑剤の製造・販売、上記以外の特殊潤滑油脂の製造・販売、防錆剤、切削剤、離型剤、洗浄剤等の製造・販売
URL http://www.sumico.co.jp/
2016年1月時点の情報です
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