生産管理システム・クラウド型EDIサービス|Factory-ONE 電脳工場の「エクス」

中部精機株式会社様 電気機械器具製造業MRP版

経理システムとの連携で総原価を把握、在庫に対する意識改革にも成功!


1951年に中部電力の関係会社として設立し、60年以上にわたる技術と経験を活かして電気メーターや検電器、地震検知器などの製造・販売・修理などを手掛けられています。現在は、電力網「スマートグリッド」の要となる機器の一つである通信機能を持たせた「スマートメーター」の開発や、通信を含むシステム全体の監視・運用、効率的な電気の利用サポートや使用状況の「見える化」など、新たなサービスに取り組まれています。


   中部精機株式会社
     経営企画部長 足立 富士雄 様
     経営企画部 企画グループ 主任 坂尻 美紀 様

新システム導入の経緯

2005年から作り込みの生産管理システムを使用していましたが、当時は
 (1)作業日報を入力しているにも関わらず、労務費を含めた実際原価の把握・分析がされていない
 (2)在庫管理を網羅していない
などの問題がありました。

新システムの検討時、当社の主力製品である電力量計は、従来の円盤が回って計量を行うメーターから通信機能を併せ持つスマートメーターへの転換の直前で、スマートメーターは従来型の電力量計より価格競争が激しく、コスト削減を図らなければなりませんでした。原価分析を行い、品質が良く価格が安い電気メーターをお客さまにお届けするため、新しい生産管理システムの導入を検討しました。

システム選定のポイント

3社ほど他社のパッケージソフトを検討しました。当社の製造部門等へのヒアリングに時間をかけて開発を行っていくという進め方でカスタマイズが可能である点、エクス開発担当者の方との面談でFactory-ONE 電脳工場MFに決めました。「この人たちと一緒に仕事をすればなんとかなる、成功する」と確信しました。

新システム決定から本稼働まで

運用までの道のりは前途多難でした。グループ長クラスから担当者まで、ほぼ全員に話を聞き、課題や問題点をすべて拾い出しました。各部からの要望を集約したところ、細かいものから到底実現できないものまで多くの要望が挙がり、生産管理のまとめ役がいないため、取捨選択し要件定義を固めるのに相当時間を費やしました。そこにエクスの担当者にも参加いただき、課題管理表を作っていただいて、丹念に一つずつつぶしていきました。

システムで管理する対象範囲が少ない方が後のメンテナンスが楽になるのでカスタマイズは極力抑え、システムそのものを変えずサービス付加機能で入力環境を整備し、担当者が使いやすいようにするなどして業務を見直す方向で進めました。業務フローを作るときに、「対象にする業務」「サービス付加機能」「カスタマイズ」「システムにのせない対象外業務」と明確に分けることで社内の理解を得ていきました。

それでも新しいシステムは、発注、受注、在庫、出荷など対象範囲が広くなり、入力項目が多くなったことで、社内からは「今までの方が操作がシンプルだった」「操作をもっと簡単にしてほしい」という意見も出てきました。操作説明の要望が各部からきてその都度説明をし、エクスのSEの方にも粘り強く対応していただいたことで操作に関する質問はなくなりました。

テストが終わり仮運用が始まると、今度は運用の課題が出てきました。生産管理システムと連携して実際に在庫が動くわけですが、伝票の受け渡しやシステムへの入力のタイミング、棚卸など、今まで各部のつながりで曖昧になっていた部分でトラブルが発生しました。各部間で調整ができず、いろいろな事案の仲裁に入りルールを決めました。

テスト中にはいろいろなことがありましたが、最終的には「なぜエラーが出ているのか」「なぜ在庫がこのような数字になるのか」「どの情報とどの情報が結びついているのか」など、一つ一つに対して各部門の担当者が真摯に向き合ったことで、新システムへの理解はもちろん、各部門の仕事内容についてもお互いに理解を深める機会になったと思います。各部の要望や意見、社内運用面に関するトラブルまで粘り強くサポートしていただいたことで意見が反映され、当社の経営分析に役立つ生産管理システムを構築することができました。

システム導入とともに、システムを保守する生産管理部も立ち上げました。メンバー内には生産管理の業務をしてきた人はおらず、教育をするのは大変でしたが、基本的な原価計算の仕組みや管理会計の仕組みも根付かせようと、公認会計士の先生方にもサポートしていただき今も勉強しています。

導入効果

従来のシステムに比べて導入したシステムでは受注から売上計上まで把握できるようになり、大きく改善しました。また、導入の一番の目的であった原価把握では、作業日報と経理システムと連携し、Factory-ONE 電脳工場MFに付け加えて生産・経理連携システムを構築することで製造間接費も把握でき、製品の原価をより細かく把握して分析できるようになりました。

また、実地棚卸において在庫はお金であり、大切な会社の資産であることを各部に訴え続けたことで、システム上の在庫を気に掛けるきっかけになりました。在庫管理を新システムで実施し、各部がリアルタイムで在庫を把握できるようになったことで在庫に対する意識改革ができました。

今後は原価分析をして原価の低減を図るとともに、サプライチェーン全体の最適化の中でEDIサービスを利用してさらなるコストダウンを図りたいと思います。

主要製品のご紹介

製品画像

※記載の肩書きや数値、固有名詞はインタビュー時のものであり、変更されている可能性があることをご了承ください。



企業プロフィール


本社所在地 愛知県春日井市気噴町3-5-1
設立 1951年8月
資本金(万円) 6,850
年商(百万円) 10,100
従業員数 398名
事業内容 電気メーターの製造、販売、定期取替工事、リフレッシュ・修理、子メーターの取替工事、検電器・検相器・絶縁測定器・地震計等の製造、販売および修理、電気計測器の校正試験、CATVなどの各種電気通信工事
URL http://www.chubuseiki.co.jp/
2016年10月時点の情報です
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