トーヨー電子製作所 代表取締役 田中潤氏 インタビュー

大阪府枚方市にあるトーヨー電子製作所【マサノヴァアート】に訪問させていただきました。
産業廃棄物として山積みになっている不要部品を再活用し、
ストラップ等のアート作品を創造し続ける、代表取締役田中潤氏。
趣味で制作していたものが、近年では複数の大手量販店で販売されるアート作品になり、
その独創性は度々テレビ取材を受け、注目度が高まっています。
今回はその個性溢れる商品誕生のエピソード等、色々とお話しを伺ってきました。

【エクス編集員】
社名はトーヨー電子製作所ですが、起業当時から産業廃棄物を再利用したストラップなどの
ユニークなものづくりをしていくといった構想はあったのですか?

【田中氏】
元々は1972年に私の父が東大阪市でトーヨー電子製作所を設立し、
大手メーカーの下請けとして白物家電の組み立て・試作・設計・解析などをしていました。
しかし、そういった仕事は徐々に中国等に流出していくようになり、10年程前に終わらせました。
一方私は電子機器を扱う仕事をしていたのですが、
そこで日々産業廃棄物として処分されていく部品を疑問に思い、
何か新しいことは出来ないかと思ったんです。


家業が電子機器を扱う環境であったので、
私のまわりにはいつも電子部品や工業製品があり
幼い頃からおもちゃ代わりに遊んでいました。
工業高校電子科卒~芸術短大と進み、電機・電子のこと、
芸術・アートのコトを学んできていたので、
気がついたらそれらの産業廃棄物を再利用し、色々なものをつくり初めていました。
それが1993年でトーヨー電子製作所のブランド、【マサノヴァアート】の始まりです。

【エクス編集員】
近年、エコブームが巻き起こっていますが、1993年、そのブームよりも
もっと早期にエコロジーなリサイクル活動の要素を含んだ
ビジネスに着手されていたんですね。

【田中氏】
マサノヴァアートは、よくエコグッズだと認識されるのですが、
すべてがリサイクル素材で作られているのではなく、新しい素材も使いながら制作しています。
なぜならリサイクル素材だけではマサノヴァ・アートの商品として完成しないからです。

廃材として捨てられていく部品。
例えばパソコンのキーボードのキーボタンの形をとってみても、
企業のデザイナーが知恵をふりしぼり、
すでに素晴らしい形状としてデザインされたものなんです。

リサイクル・エコのために産業廃棄物・処分されていく物を使った商品を作るだけでなく、
そこに素晴らしい素材・デザインがあり、ただそれを利用したというだけで…
しかし、結果的にそのことがリサイクル・エコにつながっていればとてもよい事だと思います。

【エクス編集員】
具体的にどういった部品がどのような商品になるのですか?

【田中氏】
これらの素材が


このようになり、ストラップ等に生まれ変わります。


【エクス編集員】
マサノヴァアートでは今後はどのような展開を構想していますか?

【田中氏】
有名メーカーとのコラボレーションを考えています。
例えば、衣料メーカーとコラボレートし、衣服を製造する際に出る産業廃棄物、
布の切れ端などを使用してデザイン物を創造し、
ビジネスにしていく等のことを考えております。

しかし、そういった大きなところと一緒にやれるようになるには、
もう少し実績を積む必要があると考えておりますので、
今やっていることを地道に積み重ね、もっと多くの人にマサノヴァアートが
認知されるように努力しようと思っています。

~取材を終えて~
取材を終えた後日、とあるお店を訪れるとマサノヴァアートのストラップが並んでいました。
一度は廃棄物として処分されかかった素材は、
そのフォルム全体で個性を表現し、なんともいえない愛嬌のある商品にみえました。
この商品が売れれば売れるほど、”ものを大切にする”という気持ちを持つ人も増えていく。
そのような気持ちになりました。

【マサノヴァアート】
Massanova Art

【マサノヴァアート・ネットショップ】
http://massanova.ocnk.net/