丸一興業株式会社 代表取締役 田中則彰様 インタビュー

兵庫県尼崎市にある丸一興業株式会社【bolda】に訪問させていただきました。
今期で50年を迎える丸一興業株式会社。
木箱を使用した梱包業を主な事業として展開されてきた中で、
木箱での梱包だけでは時代の流れに乗っていくことはできないという企業方針のもと、
強化段ボールを使用した梱包物の軽量化を始めたのが2005年。
それを機に、【bolda"ボルダ"事業】と題しまして、
デザイン要素の加わった梱包業だけには留まらない強化段ボールの可能性を引き出す、
新たなビジネスを展開されるようになりました。
今回は、新たな事業発足にいたる経緯や、その独創的な事業内容について
代表取締役 田中則彰氏にお話を聞いてまいりました。

【エクス編集員】
元々は梱包業を主として事業を展開されてきたとうことですが、
どの様な経緯でデザイン&マニュファクチュアリングで
新しい提案をするボルダ事業というものが発足されたのですか?

【田中氏】
2005年に強化段ボールでの梱包を始めると同時に、CAD/CAMを導入し、
2次元で強化段ボールを自由自在にカットすることができるようになりました。
それを使っているうちに、「箱だけではなく別のことでも何かしたらいいのでは?」
という想いが生まれてきたんです。その時にCADを扱っている社員に小さな子供がおり、
すべり台や子供用の椅子や机などを作ってみようということになったんです。
最初はそれを尼崎で開催される産業フェアのブースに等に展示し、
技量を見せて注目度を高めるといったことで扱い出したのですが、
2007年にCI(コーポレートアイデンティティ)を実施し、
会社のロゴを一新するなどイメージ戦略を進めていくなかで、
デザインというものに目が向くようになったんです。
今までは梱包一筋ということでやっていたのですが、
徐々に経営をシフトチェンジしCADで切り取ったものに彩りを付け、
全く新しい可能性を追求するボルダ事業部を発足するに至りました。

[CAD/CAM Multi Cutting System]


[イベントディスプレイ什器](カットされた強化段ボールがこうなります)


【エクス編集員】
段ボール素材での幼児用遊具作製など、
bolda事業はエコロジーも意識した事業ということでしょうか?

【田中氏】
幼児が使う家具や遊具などは、数年で使わなくなることが多いので、その後の処理に困ります。
段ボールであればバラせば通常ゴミになりますし、100%リサイクルも可能です。
そういった面ではエコに精通するものでもあると考えております。


[幼児用すべり台MS1 スベルワニー1]         [幼児用机、いすセット MDC1]

【エクス編集員】
デザインといったものに着眼点をおき、ボルダ事業発足と共に
経営をシフトチェンジしてきたということですが、
今現在これまで続けてきた経営体制と比べるといかがですか?

【田中氏】
毎年少しずつボルダ事業は成長しています。
当社としては新規事業ですが、世の中にあまりないというところで
浸透していくのに時間がかかっているように感じています。
テレビ番組でとりあげられ、Webサイト経由で受注が入り、
すべり台や象の乗り物、いす、机などが今までに売れています。
遊具自体はさほど儲かりはしないですがPRにもなり、
子供や家族にも夢を与え、社員のモチベーションアップにもなっています。

【エクス編集員】
丸一興業株式会社としての今後のビジョンをお聞かせ下さい。

【田中氏】
今はとにかくこれまでどおりの梱包事業を軸に
ボルダ事業も戦略を立ててしっかりやっていきます。
それに伴い、内部強化として社員個々の能力の引き出しを考え、
基本的なことではありますが、社員の評価制度の強化を進め、
社員自ら自己増殖していけるような経営をしていこうと考えております。
そういったなかでボルダ事業を通じて世の中にない、
全く新しいものが創造できればと思っております。

~取材を終えて~
長年梱包業一筋でやってきた企業が新しく、
斬新なことに挑戦していくことは、とても勇気のいる決断だと思いました。
社員からの異論も、もしかしたらあったのかもしれません。
しかし、それと同時に社内体制や企業ブランディングの強化も並行して行なっていくという姿勢は、
ただ単にヒット商品を生み出して儲けるという戦略ではなく、企業自体の底力をつけ
社員満足も考えての戦略なんだという思いが伝わってきました。

[丸一興業株式会社 ホームページ]
MARUICHI

[bolda事業 ホームページ]
http://bolda.jp/

[bolda事業 オンラインショップ]
http://www.maruichi-pack.co.jp/goods/goods1.html